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白内障手術

白内障手術を受けるタイミング

  1. 白内障手術ガイドラインでは、どのように矯正しても視力が0.5以下の患者様が手術の適用とされています。しかし、この視力では車の運転も出来ませんし免許の更新もできません。

  2. 患者様のライフスタイル
    ゴルフを行う方であれば、視力が十分でなければゴルフボールすら見えませんし、初期の白内障の状態でもグリーンの芝目や距離感が読みにくくなります。最近は、ゴルフを楽しくプレーしたいという患者様も多く、初期の白内障でも積極的に手術を行っています。白内障は、例えて言えばメガネのレンズが白く汚れているようなものですから、メガネ拭きできれいにしたくなるのが当然といえば当然です。

  3. 中高年になっての不自然な近視の進行
    中高年になって、「最近近眼がすすんだ感じがするなあ」と思うことがあれば、要注意です。この白内障は、核白内障と呼ばれていて、水晶体の中心部分が硬くなることで起こります。

  4. 急性緑内障発作を起こした患者様の白内障
    もともと前房というスペースが狭い方が、緑内障発作を起こしやすいのですが、水晶体を固定しているチン小帯が非常に弱くなっている場合が多いです。このような方の白内障手術は最もリスクが高いので、白内障になった場合は早めの白内障手術をお勧めします。逆の意味で白内障手術をしておけば、
    緑内障発作を起こす危険性は極めて低くなります。

  5. 難聴の患者様
    お年をとれば、耳が遠くなるのは仕方のないことですが、白内障手術の際に意思の疎通を取ることが難しくなります。白内障が中等度程度であれば早めの手術をお勧めします。

  6. 認知症
    いままで白内障手術を行うことを断念した患者様は、すべて認知症の患者様です。全く状況が理解できませんので、手術中に暴れるケースが非常に多いためです。
    お年をとると誰でも少しずつ認知しにくくなります。できるだけ速やかに手術を済ませておいてください。
    仮に手術ができても、自分が目を手術したことをすぐ忘れて、目を擦り上げてトラブルになるケースも眼科医にとっては恐ろしいことなのです。

  7. 水晶体偽落屑症候群
    目の中にフケのような偽落屑といわれるものが出現していると白内障、緑内障などの疾患が進行しやすくなります。このような状況になると水晶体を固定しているチン小帯が弱く、白内障手術時にチン小帯が断裂しやすくなり、場合によっては眼内レンズを入れることができずに、患者様としては非常に不満の残る手術となりますので、このような状況にある患者様には早めの手術をお勧めします。

白内障手術ができない場合

  1. 重度の糖尿病で内科的なコントロールができていない方
    血糖値のコントロールが安定すれば、白内障手術は問題なく行えると思います。
    重度の糖尿病の患者様は感染症に弱いため、血糖値をコントロールする必要があります。
    術後の感染症は失明につながる重篤な合併症ですので、この点はご理解下さい。

  2. 認知症の進行している方
 
※高血圧、心臓病、透析を受けられている方でも白内障手術には問題ありません。
※抗凝固療法中(血液をサラサラさせる薬を飲まれている)の方でも、ほとんど出血はありませんので内服薬を中止せずに手術は可能です。

白内障手術と感染症

白内障手術で最も気をつけないといけないことは、術後に感染症をおこさないことです。
この感染症は、細菌性眼内炎といって、非常に重篤な合併症です。最悪の場合、失明にいたる病気であり、十分な対策が必要です。手術をしていてよくわかるのですが、奥目や眼の細い方や小さい方などは眼球の周りに汚いめやにが一杯溜まった状態で、眼を洗っても洗っても次から次にめやにがでてくる状況が多くなります。
また高齢になると涙の流れが悪くなって、涙が流れる経路が極端に狭くなったり、詰まっていたりします。
たとえて言えば、せき止められた小川のようなものです。そのままにしておくといわゆるどぶ川になってしまいます。当然、非常に衛生的に悪い状態です。
このために、術前に涙点から水を通して、流れているかの検査が必要となるわけです。
眼球は、涙が正常に流れて、鼻の方へ排出されることで清潔に守られているのです。
80歳以上の患者様、涙の流れる経路に問題のある方、過去に眼科的な手術を受けられた方、糖尿病など感染症にかかりやすい体質の方には、必ず下まぶたの結膜を擦って、ばい菌がいないかの培養検査を行っています。
ヒトの結膜には、正常に存在する菌もいますが、眼内炎を起こす可能性があるばい菌が見つかった場合には、このばい菌を排除するための点眼薬を手術前から点眼していただきます。
最近は、MRSAや通常の点眼薬に耐性を持った菌も多く見つかるため、十分気をつけないといけない状況です。手術前の説明会でもいつも申し上げているのですが、眼の中も鼻の中も口の中も皆汚いと思ってください。その汚いところを手術するのですから手術前からきれいにするのが当たり前と思ってください。
今まで10000眼以上の手術をしましたが、私が行った手術で眼内炎を起こして失明にいたったケースはありません。ですが感染症はいつ起こるかわかりませんから、いつも慎重に手術を行うようにしております。

手術前検査

眼科的検査と全身検査の2つの検査を行います。

眼科的検査

角膜のカーブを測る検査、眼の大きさを超音波で測定する検査、瞳を点眼薬で広げて水晶体を詳しく見る検査、眼底に異常がないことを調べる検査、涙が鼻の中に流れていくかを調べる検査。(この結果として、流れが悪い方は、眼の中にばい菌がいないかを調べる検査を追加します)

全身検査

心電図検査
まれに手術中に脈が速くなる方や血圧がかなり上がる方がいらっしゃいますので検査をしています。
血液検査  
一般的な外科的手術に必要な検査項目を調べます。糖尿病の患者様は、HbA1cも調べます。
結果につきましては、コピーをお渡します。
尿検査     
かなり進行した白内障の患者様の中には、糖尿病が原因の白内障が最近よく見られます。尿検査はすぐ結果がでるため、もし異常があれば、内科的な治療が優先となることもあります。
 
※手術は予約制になり、手術前の検査時に手術日を決めます。
  白内障手術は毎週火・木曜日の午後となっております。

手術当日

手術開始一時間半前に来院していただきます。
白内障手術は点眼薬のみで麻酔を行い、手術自体は10分程度で終了します。

手術後

30分程度休憩を取っていただき、問題なければ帰宅していただきます。
手術後は眼帯をしませんので保護眼鏡(サングラス)をかけて頂きます。手術当日は家の中でも
保護眼鏡はかけてください。就寝時は、外してお休みください。翌日以降は外出の際は
保護眼鏡を装用してください。保護眼鏡をお持ちでない方はご購入して頂きます。
手術後4日間は洗顔・洗髪ができませんのでご注意下さい。

白内障手術施行にあたり

白内障手術を始めて、10000眼以上の手術を行ってきましたが、白内障手術の進歩は格段のものがあります。特に白内障手術を急速に進化させた超音波乳化吸引装置のおかげで角膜を2~3mm程度切開するだけの短時間手術になりました。マスコミでも盛んに紹介されていますので認知度も高いと思います。
ただ、「神の手」になるとも思えませんし、なろうとも思いません。手術は、「ヒトの手」で行うハンドメイドなものであり、時間が多少かかろうとも、確実で安全な手術を目指しています。確実に手技を行い、結果的に短時間で終わればよいと思っています。
 
10000眼の手術から得たものは、手術に前向きで私を信じて任せていただけた患者様の結果はとてもよいということです。ですから、ご自分が手術を受ける医師をどうぞ慎重に選んでください。そして、選んだら腹をくくってその医師に任せてください。その決心がつかないのであれば、手術は受けないでください。
私自身、最近歯科でインプラント手術を受けました。チタン合金のボルトが3本、顎の骨に入っています。
小さいころから歯が弱く、虫歯だらけで大学生のころには、左下の歯がほとんどなくなってしまいました。
50歳を前にして、今度は右下の歯がほとんどダメになってしまい、物が十分噛めないようになってしまいました。平成22年4月14日にインプラント手術を受けました。歯科医師も十分に自分で調べて、すべて任せて手術を受けました。意外に痛くない手術でした。
 
近年、手術の結果のすべては、医師の結果であると主張する患者様がいます。無論正しいのですが、医師を選んだ患者様本人にも手術の責任はあるはずです。すべての医師はすべからく同じ技量と知識を持っていると思っていますか? 医師も職人です。人間国宝級もいれば、どうしようもないレベルにいる人もいます。がんの病院別生存率を比較すれば、医師の能力に差があることも理解できるでしょう。
白内障手術にあたり、通常の日常的白内障手術から眼内レンズが挿入できない症例、最初から硝子体手術機器のサポート下でないと出来ない白内障手術、術後の合併症対策など、今では自信を持っていかなる事態になろうとも対応できる術を身につけたと思っています。
 
手術に関する不安や疑問など、お気軽にお声をかけて下さい。
十分なご理解をいただき満足していただける結果を得られるようスタッフ一同、心より願っております。

多焦点眼内レンズ挿入術を行う白内障手術について

平成21年12月から多焦点眼内レンズを使用した白内障手術を開始しました。平成22年5月末現在4名5眼の患者様に手術を受けていただきました。多焦点眼内レンズは以前から発売されていましたが、保険診療の適応ではないことや、私自身が自信を持ってお勧めできる眼内レンズがなかったため行っていませんでした。
多焦点眼内レンズの非常に不思議な点は、常に2つの焦点が存在しているにもかかわらず、人間の脳が必要に応じて焦点を使い分けることにあります。このため、人によっては焦点が2つあることに順応出来ずに混乱してしまう可能性があるのです。これは個人差があるので、実際に手術をしてみないとわかりません。もしもの時には眼内に入れたレンズを摘出して、従来型の単焦点レンズに入れ替える必要がありますから、眼内レンズが摘出しやすいことも手術施行の条件になります。
問題点としては、夜間のハロー、グレアーにあります。雨の日に曇った車の室内から、車外の車のヘッドライトが輪になって滲んでいるようなイメージと考えてください。これは患者様には大変な問題のようです。
 
私が、現在使用している多焦点眼内レンズは、アルコン社製ReSTORです。このレンズは、回折型に属するレンズです。多焦点眼内レンズには、屈折型と回折型の2種類ありますが、現在はやや回折型のレンズに分があるようです。アルコン社製ReSTORは、非常にやわらかいので摘出する際には、小さいはさみで半分に切って摘出します。これが非常に容易にできることが、手術を行う者としてはとても安心感があるのです。瞳孔の大きさが見え方に影響しないこと、夜間のグレアー、ハローが従来のものより少ないこともメリットです。弱点は、中間距離が見えにくいことにあります。
多焦点眼内レンズは非常に高額で、1枚15万円します。当院では、術前検査から手術費用、眼内レンズ代、術前、術後3ヵ月までの診察代、お薬代まで含めて片眼315,000円で行っています。眼内レンズの費用が安くなれば手術費用も下がると思いますが、なかなかそうもいかない状況です。
多焦点眼内レンズを使用した白内障手術は、国から先進医療の認定を受けていますが、先進医療施設としての認可を受けるためには、一人の医師が15眼以上手術を行う必要があります。先進医療施設に認定されれば、術前検査や術後検査、投薬が保険適応となります。山口県では、先進医療施設の認可を受けている施設はなく、現在認可に向けて症例を増やしています。しかしながら、認可を受けるためだけの手術であってはならないことは当然のことであり、症例を選んで慎重に行うことにしています。
 
私は、この手術にあたり患者様と十分話し合いを行い、患者様にもご自身で調べていただき、十分に納得されてから手術を行うようにしています。自由診療の手術ですから、信頼に足らない方、あまり理解のない方などには、薦める手術ではないと思っています。

よくある質問Q&A

Q.入院は必要ありますか?
Q.手術の見学はできますか?
Q.車の運転や仕事はすぐにできますか?
Q.手術後すぐにメガネは作れますか?

白内障手術の説明会

手術日は毎週火曜日ですので、前の週の金曜日の午後1時30分から合同説明を行っています。
できるだけご家族同伴で御来院ください。
時間は1時間程度かかります。
医療法人彦星会 ふなつ眼科
〒746-0013
山口県周南市桶川町7番10号
TEL.0834-61-0272
FAX.0834-62-0676
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