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緑内障手術

緑内障

眼内には、房水という液体が循環することで水晶体、角膜などに必要なものを供給するようになっています。毛様体というところで房水は分泌され、隅角の線維柱帯から眼球外に出て行きます。
緑内障の多くは、房水が正常に眼球外に出て行かないことで起こります。
 
緑内障の手術は、眼圧を下げる手術であって、視力や視野の回復をもたらす手術ではありません。
場合によっては、術後に眼圧が改善し、視野が少し拡大することがありますが、緑内障を治したわけではありません。この点がなかなか患者様には理解できないかと思います。
緑内障の治療で、治療効果があると判定されていることは、眼圧を下げることですが、緑内障発作以外で最初から手術をすることはありません。
緑内障の手術は、点眼薬で眼圧が十分下がらない場合や眼圧を比較的良好にコントロールしても視野が狭くなっていくような場合に行います。
手術の適応は、医師の判断で多少のずれがありますが、眼圧を下げる内服薬にまで踏み切る場合には、手術は必ず必要となります。

緑内障手術

緑内障は線維柱帯というフィルター組織の目詰まりが原因ですので、目詰まりを掃除する線維柱帯切開術と、フィルター掃除をしても正常なフィルターとして機能しない場合は、眼球外にバイパスを通す線維柱帯
切除術があります。
線維柱帯切開術は、比較的容易な手術ですが、眼圧が術後一過性に上昇しますし、眼圧も15mmHg以下にはあまりなりません。適応疾患と手術時期を選ぶ必要があります。
線維柱帯切除術は、眼圧をかなり低く下げることが出来ますが、効果を出来るだけ永続的なものにするためには、合併症を起こすか起こさないかのぎりぎりを狙う必要があります。
眼圧を高めに維持すると比較的簡単ですが、そうすると手術をして眼圧を低く保てる期間が短くなり、再手術となります。通常、線維柱帯切除術は2回までにしておくのが理想ですから、人生を全うできるまでの期間を考えて手術を行う必要があります。若い時期に線維柱帯切除術を行なうのであれば、リスクを恐れずに眼圧を一桁の後半にしないといけません。
ですからこの手術は、患者様の理解と協力なしでは行なえません。
眼圧が高い状況からいきなり低くなると前房が浅くなり、物の見え方が悪くなります。眼圧が低くなり過ぎると脈絡膜剥離が起こり、低眼圧黄斑症も起こることがあります。
緑内障手術は眼科手術の中で最も繊細で難しい手術だと思っています。
いろいろなことが起こる可能性があるため、患者様の理解と我々への信頼が必要となるのです。

手術前

手術開始1時間半前に来院していただきます。点眼薬で麻酔を行いますが、手術時間が1時間ほどかかりますので、注射でも麻酔を行います。白内障手術に比べ出血の多い手術ですので、血液の固まりにくい薬を服用している場合は中止していただくようになります。白内障手術のように速やかな視力の改善が見られるわけではなく、緑内障手術は今以上に視野が狭くならないように行います。
手術前から患者様の病気に対する十分な理解が必要であり、手術後も焦らず気長に経過を観察し、治療を継続していくものと考えます。私たちスタッフも患者様の声を聴きながら、一緒に頑張っていきたいと思います。

手術後

リアルタイムな対応が必要で、手術時に縫合した糸をレーザーで切りながら眼圧を調整していく必要があります。術後の管理が大切な手術です。

よくある質問Q&A

Q.手術時間はどのくらいですか?
医療法人彦星会 ふなつ眼科
〒746-0013
山口県周南市桶川町7番10号
TEL.0834-61-0272
FAX.0834-62-0676
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